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「あなたは固定観念と聞くと、どんなイメージを持ちますか?」

「つい人の意見を聞かずに決めつけてしまう」「新しいチャンスを逃してしまう」——そんなネガティブなイメージを持っている人は多いかもしれません。

しかし一方で、「固定観念を持ってはいけない」というアドバイスを受けて、かえって自分の思考に制限をかけてしまった経験はありませんか? じつは、否定形でのオーダーは潜在意識にとって扱いにくいと言われています。「〜しない」というメッセージはかえって「〜する」に近い働きを生んでしまうこともあるのです。

本記事では、固定観念はあって当たり前、そしてそれを「仮説」として扱うことで、より柔軟に生きるヒントを探っていきます。

原始時代からの学び:固定観念は本当に悪者なのか?

「そもそも固定観念は、人間にとって不要なものなのでしょうか?」

原始時代、私たちの祖先は多くの危険に直面していました。猛獣を見たらすぐ逃げる、特定の植物を食べてはならない……。こうした素早い判断や行動は、過去の学習をベースにした「固定観念」からこそ成り立っていたと考えられます。

たとえば狩りの最中に「この動物は危険かもしれない」と判断するのにいちいち時間をかけていては、命の危険にさらされてしまうかもしれません。固定観念による即断即決は、厳しい環境下ではむしろ必要不可欠だったのです。

現代は当然、原始時代よりは安全かもしれません。しかし、急なトラブルや緊急時には、私たちの脳は**過去の経験(固定観念)**をフル活用して危機を回避しようとします。つまり、「固定観念はすべて悪」というわけではなく、私たちの生存を支えてきた一面があるのです。

「仮説」として保留するという新しい捉え方

「では、どうすれば固定観念にとらわれずに、かつ、上手に使いこなせるのでしょうか?」

ここで意識したいのは、「固定観念を捨てるのではなく、仮説として扱う」という発想です。私たちの潜在意識は否定語を認識しづらいため、「固定観念を持たないようにしよう」と頑張るほど、意外にもその固定観念に固執してしまうことがあります。

一方で、思い込みに気づいたときに「これはあくまで仮説にすぎない」と意識してみると、必要に応じてすぐ手放しやすい状態になります。仮説であれば、新しい情報が入ったときに「やっぱり違うかもしれない」と自分の思考を柔軟にアップデートできるのです。

たとえば、「仕事は苦労して覚えるものだ」という思い込みがあるとしましょう。これを「絶対的な真実」とみなすのではなく、「仮説」として位置づけておく。すると、「実はもっと効率のいい学習法があるかもしれない」といった新しい視点を取り入れやすくなるでしょう。

今日からできる3つの実践ヒント

  1. 気づいたらメモする

    「あれ、自分いま何か決めつけていない?」と思ったら、その瞬間をノートやスマホに書き留めてみる。まずは固定観念に気づくことが第一歩です。

  2. “仮説”ラベルを貼る

    「これは事実ではなく仮説なんだ」という一言を、頭のなかでつぶやいてみましょう。たったそれだけで、あなたの脳は「まだ保留していいんだ」と柔軟な姿勢に切り替わります。